今年の冬はさむいが多く、体調を崩すワンちゃんやネコちゃんも増えています。
今回はこの時に過ごし方など、寒い時期の過ごし方をあべ動物病院の片山先生にお話して頂いています。
2022年は全国的に厳しい寒さから始まりました。各地で大雪が降り、交通機関の乱れや停電などのトラブルも多かったようです。寒さによる悪影響は、ヒトだけでなくペットにも色々と起こってきます。
寒さの厳しい日は低体温症に要注意です。低体温症に陥ると震えや意識レベルの低下といった症状が現れ、そのまま進行すると最終的に心肺機能が停止して亡くなってしまいます。家の外では低体温症になるリスクが高まりますので、なるべく暖かい屋内で過ごさせるようにしましょう。高齢、若齢、痩せ体型の子では特に気を付ける必要があります。
また、寒さだけでなく寒暖差にも注意しなければなりません。ヒートショックという現象があるのですが、これは「急激な気温の変化で血圧が大きく上下して心臓や血管の病気になること」を指します。ヒトでも冬場の浴室などで起きることがあるとても危険な状態です。犬では、散歩など、暖かい屋内から寒い屋外へ急に移動したときに起きることがあります。散歩前は屋内で軽くウォーミングアップして、血圧が急変動しないよう気を付けましょう。
冬は暖房機器が欠かせませんが、ストーブやこたつ、ホットカーペットなどが原因でやけどすることがあります。火災の原因にもなり得ますし、ペットがストーブに乗ったり直接触れたりできないよう対策をとりましょう。また、ペットの介護をしている方は要注意なのですが、寝たきりの子を同じ体勢でホットカーペットに乗せ続けると低温やけどさせてしまうことがあります。そうならないようこまめに体勢を変えてあげてください。
電気機器のコンセントやコードをかじって感電するケースもありますので配線周りには気を付けましょう。
寒い時期に起こり得るアクシデントはたくさんあります。今一度、ペットの過ごしている環境を見直してみましょう。