この時期になると水に絡んだご質問が多くよせられます。
これって、聞いたことあるけど知らない方の多い「水中毒」について、あべ動物病院の片山先生にお話をお聞きしました。
本格的な夏を迎え、プールなどの水場へ愛犬とお出掛けをする機会があるかもしれません。
そこで、気をつけるべきことの一つに「水中毒」というものがあります。
水中毒は水を大量に摂取することにより引き起こされます
(水自体に毒性があるわけではありません。)
犬がプールや川で水遊びに夢中になるうち、無意識に水を飲み込む事があります。少量であれば問題ないのですが、短時間で大量の水を飲み込むと水中毒を引き起こしてしまいます。
おもちゃや流木を口に咥えながら泳ぐと飲み込む水の量は増えやすくなります。
このようにして水を過剰に摂取した結果、血液中のナトリウム濃度が下がって「低ナトリウム血症」を引き起こしてしまうのです。
低ナトリウム血症になると、ふらつき、よだれを垂らす、嘔吐、お腹が膨れるといった症状が現れます。
更に重症化すると、昏睡状態になり、痙攣や呼吸困難を生じ、命を落とす危険があります。
長時間水遊びを続けると水中毒のリスクが高まるので、こまめに休憩を挟むようにしましょう。又、ホースで撒いた水を口で受け止める遊びで水を大量に飲み込む場合もあります。
やり過ぎには気を付けて下さい。
今回は水中毒について特集しましたが、夏場のアウトドアでは熱中症や溺水などの危険もあります。せっかくのレジャーで思わぬ事故が起きないように、愛犬の様子はしっかり観察してあげて下さい。
また、水中毒に陥ってしまうと応急処置には限界がありますので、お出掛け先で受診可能な動物病院をあらかじめチェックしておくと良いでしょう。
正しく知って、楽しい夏を過ごして下さいね!