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教えてドクター vol.44

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夏の暑さは年々増していて、人もペットも熱中症に気を付けなければなりません。
特に犬は日常的な散歩だけでなく、ドッグランや行楽など屋外へ出かける機会もあるかと思います。また、近年では犬連れ向けのイベントも増えているようです。せっかくのお出かけが思わぬアクシデントに繋がらないよう、あらかじめ熱中症について知識をつけておきましょう。

暑いとき、人間は全身にある汗腺から汗をかいて放熱し、体温を調節します。一方、犬の汗腺は肉球や鼻先という身体のごく一部にしか存在しないため、体温調節にはあまり役立ちません。犬は主に、パンティング(口を開けてハアハアという呼吸)によって放熱して体温を調節しようとしますが、これにも限界があります。そのため、暑い環境に長時間さらされると熱中症に陥ってしまいます。
犬の正常な体温は約38~39℃ですが、体温が41℃を超えると脳や内臓がダメージを受け、最悪の場合では多臓器不全によって命を落としてしまいます。

とても怖い熱中症ですが、意識すれば防ぐことはできます。
暑い日の散歩は明け方や日没以降の時間にずらし、強い直射日光をなるべく避けるようにしましょう。また、地面が熱いと照り返しの熱で熱中症のリスクが上がります。散歩前には道路を手の甲で触って温度を確認するように心がけてください。5秒間タッチして熱いと感じたらその時間帯は散歩を控えるようにしましょう(わんタッチ)。水分補給はとても大事なので、短時間の散歩でも飲み水を持って行くと良いでしょう。
車でお出かけするときは車内温度に気をつけましょう。もちろん、ペットの車内放置は厳禁です。
熱中症は散歩やお出かけ中に起きるイメージが強いですが、屋内でも十分に起こり得ます。扇風機で風を当てるだけでは犬の体温を下げることは難しいので、エアコンを使って室温管理をしましょう。個体差はありますが温度24~26℃、湿度50%が目安です。
短頭種(パグ、フレンチブルドッグなど)や長毛の犬は暑さに弱い傾向があります。また、肥満であったり、循環器や呼吸器系の持病がある犬も熱中症リスクが高くなります。愛犬がどれかに当てはまる場合は、より一層気を付けるようにしましょう。

夏場は人もペットも暑さ対策が重要になります。環境省が発表している熱中症警戒アラートを参考にして行動すると良いかもしれません。
気になる点などありましたらかかりつけの動物病院にてよくご相談ください。

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