あべ動物病院の片山先生が、同行避難についてお話して下さっています。
これまでの災害の経験から、環境省はペットの飼育者に対して「同行避難」を推奨してい
ます。「同行避難」とは、災害時に自宅から避難する必要性が生じた際にペットを連れて
行う避難行動を指します。
近年、ペットは家族の一員という認識が一般的になっており、飼い主にとってペットを家
に残しての避難は耐え難いものになります。災害時に感じる不安を少しでも和らげるため
にも、同行避難は必要であると思います。
スムーズに同行避難をするために日頃から気を付けるべきことはいくつもありますが、避
難生活をするにあたっての体調管理はとても大切です。災害時では多くの人が不安を抱き
ますが、それはペットも同様で、体調を崩すことも少なくありません。持病がある子は悪
化する可能性もあります。常備薬や療法食が必要な子については、それらを忘れず携行す
るようにしてください。
また、避難所などでは他のペットと接触する場合もあります。感染症を予防するためにワ
クチン接種やノミマダニ予防は欠かさず行っておきましょう。
さらに同行避難には別の意味合いもあります。飼い主と離れ離れになった犬が野犬化して
人に危害を加えたり、不妊去勢していないペットが繁殖して生態系に影響を及ぼすなど、
災害後に起こり得る問題についても考えなければなりません。こうしたリスクを極力減ら
すためにも、災害時にはペットを連れて避難するようにしましょう。
環境省のホームページに『人とペットの災害対策ガイドライン が公開されています。ぜ
ひ一度目を通してみてください。